【われかく戦う】西浦師、ウーマンズハート「精神力が一番」

 2歳女王を決める阪神ジュベナイルフィリーズ(JF)が8日、阪神競馬場で行われる。注目は、牡馬陣を下して新潟2歳Sを制したウーマンズハート。2戦2勝の好素材について西浦勝一調教師(68)=栗東=が、来年のクラシックも見据えたうえで臨む大一番への気持ちを語った。 (取材・構成=山口大輝)

 --新潟2歳Sは、牡馬を相手に、メンバー最速の上がり(3ハロン32秒8)を駆使して勝った

 「2歳なのに力んで走るところがなくて、ジョッキーの思うようなレースができる。新馬戦もそうだけど、こっちが思った以上の強いレースをしてくれました」

 --前走後の調整は

 「時間をかけてじっくりやってきています。目立った速い時計は出ていませんが、だんだんと実が入って、体に張りが出てきている。デビュー以来、一番の状態といっていいと思います。あとは(最終追い切りで)ジョッキー(ビュイック騎手)に乗ってもらって、馬の感触を確かめてもらいたい」

 --半兄デザートストーム(5勝)やおじのティーハーフ(2015年函館SS勝ち)、サドンストーム(4勝)など厩舎ゆかりの血脈

 「この血統はずっとやらせてもらっていて、(オーナーの)ゴドルフィンさんには感謝しかないですね。(前出の3頭が父ストーミングホームなのに対し)ハーツクライがつけられたことで、距離が延びても楽しみ」

 --デビュー2戦ともにマイル戦。意図は

 「牝馬のレースを使っていくとなると、今回の阪神JF、桜花賞と同じ距離の大舞台があります。そこまでは(距離を)短くするのも、長くするのも嫌だった。(前走は)牡馬と混合でも、いい走りをしてくれれば楽なローテーションでも行けますからね。新馬を勝った段階で(クラシックを)意識しました」

 --今回は阪神マイル。右回りは初めてだが

 「右、左(回り)は関係ないと思っています」

 --初コンビのビュイック騎手への期待は

 「どういう乗り方をしてくれるか。まだ直接話してはいないけど、レース(映像)を見て、うまくイメージを膨らませてほしいですね」

 --現段階でのレースイメージは

 「来年も見据えたレースをしてほしい。5、6番手ぐらいのイメージで。もちろんペースにもよるので、ジョッキーにうまく自分の馬のペースで運んでほしい」

 --この馬の武器は

 「何事にも動じないところ。堂々としていて、レースでしっかりと力を出してくれる。思うようなレースができるから、しまいも切れる脚が使えますね。精神力が一番」

 --最後に意気込みを

 「いかに平常心を持ってレースに臨めるか。こちらの気合を、馬は感じ取りますからね。何事もなく、レースに向かってやれるかが一番です」

★ひと回り成長

 ウーマンズハートは全休日の2日、栗東トレセンで静かに過ごした。深川助手は「順調ですね。調教に関しては予定通りに乗り込めました。見た目にひと回り大きくなったし、一桁プラスで出られそうです」と成長ぶりを伝える。初の阪神コースにも「右回りも特に気にならないし、決め脚が発揮できる広いコースはいいですね」と期待を寄せる。

■西浦 勝一(にしうら・かついち)

 1951(昭和26)年2月7日、高知県出身、68歳。69年に土門健司厩舎から騎手デビュー。84年ジャパンCをカツラギエースで制し、日本馬による同レース初勝利の快挙。通算635勝(うち重賞27勝)で96年に引退。同年に調教師免許を取得し、翌97年に開業。2000年阪神3歳牝馬S(現阪神JF、テイエムオーシャン)でGI初制覇。JRA通算435勝。重賞はGI6勝を含む22勝(2日現在)。